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東海・近畿・北陸地方

地殻変動

東海・近畿・北陸の歪エネルギー(臨界サイクル):最新の 臨界サイクルと予兆の状況は左から4番目以降

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図24a 震源分布(LON,LAT)

震源分布

図24aの震源分布(LON,LAT)は、199711日から2012325日までに発生したマグニチュード3.0以上の地震を、気象庁の震源カタログと一元化震源カタログから集めた震源分布である。水色の点で示された地震の震央は、マグニチュード(M)3.0以上、5未満の深発地震、青色の三角印の震央は、M5以上6未満の深発地震、青色の丸印の震央は、Mが6以上の深発地震、黒色の丸印の震央は、M3以上、5未満の浅い地震、赤色の三角印の震央は、M5以上6未満の浅い地震、茶色の丸印の震央は、Mが6以上、7未満の浅い地震、薄茶色の四角印の震央は、Mが7以上の浅い地震、黄色の大きな丸印の震央は、群発地震である。マグニチュードが6以上の地震には、発生した年代を付記した。同じ年代に発生した地震には、アルファベットのabで区別している。それら年代を付記した地震の震源情報をリストする。

EQ label

m

//hh:mm:ss.ss

緯度

経度

深さ(Km)

MAG

1997a

12

1997/03/16 14:51:39.14

34.93

137.53

39.12

6

1997b

28

1997/05/24 02:50:38.42

34.5

137.5

23.1

6

2000

295

2000/06/07 06:16:43.24

36.82

135.57

21.3

6.2

2003

591

2003/11/12 17:26:42.36

33.17

137.06

397.8

6.5

2004a

648

2004/09/05 19:07:07.50

33.03

136.8

37.6

6.9

2004b

668

2004/09/05 23:57:16.93

33.14

137.14

43.5

7.4

2004c

783

2004/09/07 08:29:36.27

33.21

137.3

41

6.6

2004d

819

2004/09/08 23:58:23.16

33.11

137.29

36.1

6.5

2007

1111

2007/07/16 23:17:36.96

36.87

135.11

373.8

6.7

図24bの震源分布(LON,DEP)は、図24の震源分布の経度方向の断面図で、震源の深さ方向の分布を、logスケールを用いkmで表示してある。プレート境界に発生する震源分布の経度方向の断面図は、フィリッピン海プレートの西端が大陸プレート下に沈下し、その下には太平洋プレートの沈み込み、その下端で深発地震が発生している形態を表している。

地震発生順を表示するmは、震源分布から選択したMが3.5以上の地震の震源要素cの時系列d(c,m)の時間 で、次に説明するスライドショーの歪エネルギーのサイクル図の時間mとなる。

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歪エネルギーのサイクル(図24cの説明)

図24aからM3.5以上の地震を抽出し、時系列d(INT,m)d(DEP,m)の移動平均個数60とする。これら 移動平均、<d(INT,m)>と<d(DEP,m)>の過去14年間の最大値は、

  • m = 1084 (2007/03/30)の時、<d(INT,m)>max = 171.98時間、

  • m =  650 (2004/09/05)の時、<d(DEP,m)>max = 239.55km

  • となる。これら最大値が1となるように規格化したINTの時系列<d(INT,m)>とDEPの時系列<d(DEP,m)>とを、それぞれ、NCI(m,60)NCD(m,60)とする。これら時系列は、それぞれが、歪エネルギー密度に比例する。NCI(m,60)NCD(m,60)は、歪エネルギー密度に比例する。図24cに、それら時系列を、歪エネルギー密度としてグラフ表示した。

    24cの左側の縦軸目盛は、歪 エネルギー密度、NCI(m,60)NCD(m,60)の相対目盛である。又、右側の縦軸の6以上の目盛は、時系列[d(MAG,m)]MAGとラベル付けした矢印の高さのグラフの目盛である。従って、MAGのグラフは、マグニチュードのオフセット値が矢印の高さに変換表示され、MAG6以上になると表示される。右側の縦軸目盛にLONとラベル付けされている目盛り範囲は、震源パラメータの時系列[d(LON,m)]を点グラフにした、LONの目盛で、経度の134度〜138度に相当する。横軸は、各グラフに共通な時間mで、地震の発生順番を示すインデックスである。対象期間は、m=9000110002009110日から2011318日である。マグニチュードが6以上で2000年以降の大地震には、その発生年代を、図24cの時系列[d(MAG,m)]の矢印に表記した。

    地殻に蓄積された歪エネルギー密度のNCD(m,60)NCI(m,60)とから、抽出できたM6以上のAMR現象(大地震、巨大地震が何時発生しても不思議でない臨界現象)は、

  • 200020032004a2004b2007の各大地震と、

  • AMR-22iとラベル表示した近畿・福井・東南海地方に出現した2011311日のM9東北巨大地震

  • の大規模なAMR現象である。

    この東北巨大地震に関連したAMR現象は、
  • 2011112(m=1338)頃、共にピークに到達し、その直後、急減少を始め、
  • 18イベント後に311(m=1356)を迎え、
  • 50イベント後の711日まで、継続した。
  • 更に、NCD(m,60)の急減少は、76イベント後の1026日まで継続している。
  • この大規模なAMR現象は、上記中国・四国・近畿地方の予知の実施例で取り上げた201175日和歌山県のM5.5地震をも含めたマグニチュードが5以上で5.5以下の地震7個程含み、2011311日のM9東北巨大地震発生前後に生じた。

    この様に、各地域の地震発生の変化を記述する系は、閉じた系でなく開いた系で ある。この地域の応力変化には、フィリッピン海プレートに隣接する太平洋プレートの相対運動による応力変化のみならず、太平洋プレートが沈み込んでいる下端 の応力変化も含む。その下端の応力変化は、この地域の深発地震発生の変化を起こすので、東北巨大地震を起こした太平洋プレートの運動の影響を受ける。従って、巨大地震の予測断層長は、太平洋プレートと大陸プレートの境界 が、フィリッピン海プレートと接する箇所までの、約500kmの長さであると断定できる。

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    最新の歪エネルギーの 蓄積状況(図24dの説明)

    大地震や巨大地震発生に関連したAMR現象を、より早く検出するために、時系列d(INT,m)d(DEP,m)の移動平均個数40とする。 過去の最大値が1となるように規格化した歪エネルギー密度は、NCD(m,40)NCI(m,40)と表記されている。AMR現象が検出されると、Mが6以上の大地震が、この領域の何処かに発生する。

    臨界状態に近づいています。少し不明瞭ですが、CQK予兆も出現しています。(2013/3/29)

    CQKかCQT予兆(図24eの説明)

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    地震予知情報に使用しているデータは、防災科学技術研究所と国土地理院がオンライン公開している気象庁一元化処理の震源要素と電子基準点のF3座標値です。

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    Last Updated : 2015/11/23 11:40