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関東・甲信越地方

地殻変動

関東・甲信越地方の歪エネルギー(臨界サイクル):最新の 臨界サイクルと予兆の状況は左から4番目以降

.

16a: 震源分布(LON-LAT) 東北巨大地震発生前

目次

  • 震源分布

  • 歪エネルギーのサイクル(臨界サイクル)

  •     東北巨大地震の前後

  •     最新の状況

  • 最新のCQKとCQT予兆と予知

  • 震源分布(LON-LAT)と(LON-DEP)の説明:

    [図16a]の東北巨大地震発生前の震源分布(LON-LAT)は、19971月から201137日までに発生したマグニチュード3.0以上の地震を、気象庁の震源カタログと一元化震源カタログから集めた東北巨大地震発生前の震源分布である。又、[図16b]の東北巨大地震発生後の震源分布は201137日から2012326日までに発生したマグニチュード3.0以上の地震を、[図16a]に追加した。[図16b]は、2011311日に発生した東北巨大地震の余震 を含む。

    図の横軸は、経度(LON)、縦軸は緯度(LAT)を表している。水色の点で示された地震の震央は、マグニチュード(M)3.0以上、3.5未満、黒色の丸印の震央は、M3.5以上、5未満、赤色の三角印の震央は、M5以上、6未満、黄色の丸印の震央は、M6以上、7未満、茶色の丸印の震央は、M6以上、7未満の群発地震、薄黄色の四角印の震央は、Mが7以上の地震である。主要な地震には、発生した年代を付記した。同じ年代に発生した地震には、アルファベットのab、c等で区別している。

    地震が群発地震の場合、発生年代の前に群発(Swarm)Sを付け、最初の震源をリストしている。それら年代を付記した地震の震源情報は、

    年代

      

        //

         緯度

           経度

     深さ(km)

      M

    S1997

    51

        1997/03/03

    34.956

    139.155

    5.45

    3.9

    S1998a

    457

       1998/04/21

    34.959

    139.161

    7.42

    3.9

    S1998b

    610

       1998/08/07

    36.237

    137.661

    4.55

    4.2

    S2000

    1184

      2000/06/27

    34.095

    139.47

    10.26

    3.9

    2003

    3994

      2003/11/12

    33.17

    137.057

    397.8

    6.5

    2004a

    4140

      2004/05/30

    34.105

    141.862

    23.3

    6.7

    2004b

    4256

      2004/09/05

    33.03

    136.8

    37.6

    6.9

    2004c

    4276

      2004/09/05

    33.144

    137.142

    43.5

    7.4

    2004d

    4517

      2004/10/23

    37.289

    138.87

    13.1

    6.8

    2005

    4844

      2005/01/19

    33.953

    141.993

    30

    6.8

    2007a

    5547

      2007/03/25

    37.221

    136.686

    10.7

    6.9

    2007b

    5749

      2007/07/16

    37.557

    138.609

    16.8

    6.8

    2008a

    6068

      2008/05/08

    36.275

    141.979

    18

    6.3

    2008b

    6073

      2008/05/08

    36.228

    141.608

    50.6

    7

    2009

    6427

      2009/08/09

    33.128

    138.404

    332.9

    6.9

    2010a

    6649

      2010/03/14

    37.724

    141.818

    39.8

    6.7

    2010b

    6708

      2010/06/13

    37.396

    141.796

    40.3

    6.4

    2011

    6919

      2011/03/11

    36.108

    141.265

    43.2

    7.4

    である。

    [図16d]の震源分布(LON-DEP)は、東北巨大地震発生後の震源分布(LON-LAT)の経度方向の断面図で、 震源の深さ方向の分布を、logスケールを用いkmで表示してある。プレート境界に発生する震源分布の経度方向の断面図は、太平洋プレートの西端が大陸プレート下に沈下し、それらプレート間の中間付近の深さ30-40kmにフィリピン海プレートの西端が、位置している形態を表している。

    歪エネルギーのサイクル

    [図16a]の関東・甲信越地方に発生したM3.5以上の地震から震源の時系列を作成する。震源要素INTとDEPの時系列d(INT,m)d(DEP,m)の移動平均個数40とする。これら 移動平均、<d(INT,m)>と<d(DEP,m)>の過去15年間の最大値は、

  • m = 3940 (2003/09/06)の時、<d(INT,m)>max = 49.0541時間、

  • m = 6460 (2009/08/20)の時、<d(DEP,m)>max = 126.815 km

  • となる。これら最大値が1となるように規格化したINTの時系列<d(INT,m)>とDEPの時系列<d(DEP,m)>とを、それぞれ、NCI(m,40)NCD(m,40)とする。これら時系列は、それぞれが歪エネルギー密度に比例する。[18e]と[18-X]に、それらのグラフを表示した。

    地震発生変化から得たNCI(,40)NCD(,40)のサイクルは、この地域に蓄積され 、大地震、巨大地震発生により解放される歪エネルギーのサイクルとなる。歪エネルギーがピークに到達し、急激な現象(歪エネルギーの急激な解放)を始めると、大地震、巨大地震が発生する。

    この急激な解放現象は、大地震や巨大地震の発生直前から、加速された地震モーメントを開放する、AMR (Accelerated-Moment-Release)現象[P11]として知られている。サイクルのピークに到達する様子をモニターする事は、選択した対象地域の地殻の応力が、臨界状態に到達しているかどうかを、監視している事になる。臨界状態とは、大地震、巨大地震が何時発生しても不思議でない危険な状態を意味する。

    2011年3月11日の東北巨大地震の大きな余震として発生した茨城県沖のCQTタイプのM7.4地震 による歪エネルギーの急激な解放(AMR現象)と、最新の 歪エネルギー蓄積状況を公開する。なお最新の状況には、2013年2月25日16時23分に発生した栃木県北部のCQTタイプのM6.3地震 によるAMR現象が含まれている。

    東北巨大地震発生前後の歪エネルギーのサイクル:[図18e](他の図は省略)

    左側の縦軸目盛は、NCI(m,40)NCD(m,40)グラフの目盛である。又、右側のMAG(マグニチュード)とラベル付けした縦軸目盛は、時系列[d(MAG,m)]6以上の目盛である。従って、[d(MAG,m)]のグラフは、その6以上の値が矢印の高さに変換され、オフセット表示される。右側の縦軸目盛にLON(経度)とラベル付けした目盛りは、震源パラメータの時系列[d(LON,m)]目盛で、その点グラフの範囲は、経度範囲の136.5度〜142度に相当する。横軸は、各グラフに共通な時間mで、地震の発生順番を示すインデックスである。大地震の余震や群発地震は、震源が略同じなので、それら余震や群発地震の震源の経度は殆んど変化しない。従って、[d(LON,m)]の点グラフの変動は無くなる。マグニチュードが6以上の主な大地震には、その発生年代が、[18c]-[18e]の時系列[d(MAG,m)]にラベル表記されている。しかし、群発地震は、マグニチュードが6以下の地震からなる事が多い。従って、それら群発地震を、発生年代毎に、群発地震(Swarm)Sを年代に付け、[18a]-[18b]の時系列[d(LON,m)]の点グラフで変動の無い個所に矢印で示した。なお、2000627日から始まり2カ月余りに及んだ神津島沖のマグニチュードが6を超える大きな群発地震にも、[18a]-[18b]S2000とラベル付けしている。群発地震発生中の歪エネルギー密度の変化は、発生前の変化と比較すると少ないので、[18b]NCI(m,40)は、10倍に拡大、NCD(m,40)は、5倍に拡大してある。この様に、拡大した歪エネルギー密度から、群発地震発生期間中でも大地震が発生する直前の地殻の臨界状態(AMR現象)を抽出している実施例が、[18b]である。同様に、大地震や巨大地震の余震 発生中の地殻の歪エネルギー密度の変化を拡大すると、大きな余震が発生する直前のAMR現象を抽出できるので、大きな余震発生時刻の予測に利用できる。この様に、[18a]-[18e]にグラフ表示したNCD(m,40)NCI(m,40)は、選択した関東・甲信越・中越地方(32.5度−38度、136.5度−142)に今にも発生しそうな群発地震、大地震、巨大地震発生直前の地殻の臨界状態を、地殻に蓄積、解放される歪エネルギーの推移から抽出した実施例である。各グラフの最上段に記した選択地震、領域、期間は、選択した地震のマグニチュードMと領域(緯度、経度)の範囲、横軸のイベント時間mの範囲を実時間に変換した期間である。

    最新の 予兆と歪エネルギーのサイクル [図18-X] (2013/8/26)(2013/9/10)(2014/5/3)(2014/5/6)

    CQK予兆図と、歪エネルギーサイクルを更新しました。

    過去の主な予兆の状況(2013/4/1)

         栃木県北部の2013年2月25日16時23分に発生したCQTタイプのM6.3

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    Last Updated : 2015/11/23 11:40